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仮想通貨(ビットコイン)ETFとは?変化や承認される可能性について

マネーフォワードモール編集部


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ニュースや新聞などの報道でも取り上げられることのある、仮想通貨(ビットコイン)ETF。価格変動にも影響があるかどうかという側面でも話題になることが多いため、言葉だけは聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。

ETFという言葉だけを聞くと難しそうですが、いくつかに分けて見ていけば難しくはありません。この記事では、仮想通貨(ビットコイン)ETFとはどんなものか、仮想通貨の価格変動にどのような影響があるのか、今後の課題、ETFとなる可能性について解説していきます。

ビットコインETFとは

ビットコインETFとは、かんたんに説明するとビットコインを含むETFのことです。文字通りの意味ですが、ETFや投資信託についての知識がなければ上記の説明では理解ができないかもしれません。ビットコインETFを理解するために必要な知識である、投資信託とETFについてご説明します。

投資信託(ファンド)とは

そもそも、投資信託(ファンド)とはどのようなものなのでしょう。

投資信託(ファンド)とは金融商品の1つで、たくさんの投資家から集めたまとまった資金を、「ファンドマネージャー」と呼ばれる資産運用の専門家が投資・運用をおこなう金融商品です。集めた資金を投資・運用することで得た利益を、お金を出した投資家へ投資額に応じて分配する仕組みになっています。

個人で投資をおこなう場合にはどのような投資対象があるのかを調べ、何にいくら投資するのかを選び、組み合わせる必要があります。しかし、投資信託ではお金を専門家に預け、何に投資をするか、どれだけの量を購入するかといった判断を任せることができます。

投資信託(ファンド)を利用するメリットには以下のようなものがあります。

少額でさまざまな資産に投資ができる
専門家が運用をしてくれる
低コストで分散投資ができる
透明性が高い(銘柄の種類が公開されている)

ETFとは

投資信託は大きく分けると、ETF(上場投資信託)と、特定の金融機関が取り扱っている投資信託があります。ETFとは、Exchange Traded Fundの略称で、証券取引所(株式の売買をおこなうための市場)に上場している(取扱がおこなわれている)投資信託をさします。

投資信託が上場しているかどうかでは、売買をおこなう場所と売買をおこなう価格に違いが出てきます。証券取引所に上場していることによって、ETFは全国の株式の売買の窓口となる証券会社などの金融機関で売買することができますが、上場していない投資信託では取り扱っている金融機関でしか売買ができません。

さらに売買をする価格がETFではリアルタイムで変動している価格で購入することができることに比べて、未上場の投資信託では1日に1回算出される価額によって購入することができます。

株式の「いつでも取引ができる」という特徴と、投資信託の「投資の専門家に任せて運用してもらう」という特徴の両方を兼ね備えた金融商品がETFです。

ビットコインETFとは

ETFで取り扱われる銘柄にはさまざまな種類があり、日本株や米国株、新興国株さらには、金や銀、原油などの資源に投資することも可能です。ビットコインETFと呼ばれているETFはこうした投資対象の中に、ビットコインが含まれたものです。

2018年12月の時点では、ビットコインを含んだ投資信託が証券取引所によって上場(取り扱われる)されてはおらず、ビットコインETFがアメリカなどで上場申請されている状況です。ビットコインを含んだ投資信託の上場申請が出されている、米国証券取引委員会(SEC)は2019年2月27日まで可否判断を延期すると発表しています。(2018年12月時点)

ビットコインがETFとなるとどんな変化がある?

なぜ、ビットコインを含んだETFが誕生する可能性に対して注目が集まっているのでしょうか。そこには、実際にビットコインがETFとなった場合の影響への期待があるようです。ビットコインがETFに含まれた際の影響とはどのようなものなのでしょう。

考えられる影響について見ていきましょう。

ビットコインの信頼性が高まり価格が上昇する?

ビットコインを含む投資信託が証券取引所に上場しETFとなれば、金融商品の1つとして認められるため、ビットコインの信頼性が高まるのではないか、という期待がされているようです。信頼性が高まる影響により、ビットコインの価格が上昇するのではないかと考える人がいるようです。

実際に過去に金(ゴールド)のETFが上場したことにより金の価格が高騰したことがあります。金はもともと、資産の保有をする選択肢として購入されていましたが金塊を保有するには金庫が必要であるなど保管することにコストがかかってしまっていました。しかし、ETFとなり証券(事実・権利・権限を証明する証書)となったことで、さらに購入されたそうです。

このような事例も踏まえて、ビットコインETFによりビットコインの価格が上昇するのではいかと考える方がいるようです。

機関投資家が参加し、仮想通貨が活発な市場になる?

ビットコインには今まで、盗まれてしまうかもしれないなどというようなリスクがありました。そのため、市場に活発に入ってくることが難しかった機関投資家(大量の資金を使って株式や債券で運用を行う法人などの大口投資家)もETFとなれば参加する可能性があります。

そのため機関投資家の持つ多額の資金が仮想通貨市場に流れ込むのではないかと言われています。多額の資金が流入すれば、活発な仮想通貨市場になるのではないかと予想する意見もあります。世界のETFの市場規模は約18兆ドル(約2,000兆円)とも言われており、このような多額の資金の一部が流れてくるとなれば、仮想通貨市場が大いに盛り上がることが予想されます。

仮想通貨で得た利益にかかる税金が安くなる?

現在のところ、2017年12月発表の国税庁「仮想通貨に関する所得の計算方法等について(情報)」によると、仮想通貨取引で得た利益は、「雑所得」扱いです。雑所得は最大で約55%(所得税45%、住民税10%)の税金を支払う必要があります。

しかし、ビットコインがETFとなれば株式と同様と見なされる可能性があると考えられています。

株式には譲渡益分配金に課税されます、譲渡益の税率は20.315%(所得税15.315%、住民税5%)となり、雑所得に比べると下がります。このように、得た利益に対する税金が大幅に安くなるのではないかという期待もされています。

ビットコインがETFとなるまでの課題

ビットコインがETFとなった場合の考えられる影響をご紹介しました。仮想通貨の市場が盛り上がることを期待する人であれば、是非ともETFになってほしいと思うかもしれません。しかし、2018年12月時点で、ビットコインETFはまだ審査中です。

そこで次は、ビットコインがETFとなるにあたっての課題をご紹介しましょう。

ビットコインの価値を正しく評価することが難しい

米国証券取引委員会は、投資信託がビットコインの価値を正しく評価することが難しいことを挙げています。ビットコインは、何かに価値を裏付けされた通貨ではなく、かつ金や原油の用に実物が存在するものでもありません。連動する価値がないビットコインをETFとするにあたって、適切な判断をするだけの情報がまだない、との意見を持っているようです。

ビットコインの流動性が足りない

また、米国証券取引委員会は、ビットコインの取引量は少なく、流動性が足りないことも課題としています。取引額が少ない金融商品であると、資本を多く持っている人が大量に売買することによって、価格を操作できる可能性があります。このような行為を市場操作と言いますが、流動性が低ければ市場操作をすることができる可能性があり、そういったリスクが大きいことを課題にあげているようです。

米国証券取引委員会の規制が行き届く仮想通貨取引所の取引量だけでは市場操作が困難となるほどの取引量には足りないため、ETFとなったあとに市場操作がおこなわれてしまう可能性が拭えません。流動性が低いからこそ、市場操作に関する対策を考えることが必要です。

しかし、アメリカ国内の仮想通貨取引所自体も、米国証券取引委員会が定めている価格操作や詐欺を防ぐための基準をクリアしていると言えないことも要因の一つです。

ビットコインがETFとなる可能性

それでは最後に、ビットコインがETFとなりえるのか、という可能性についてご紹介していきます。

これまでの申請はすべて否決

ビットコインがETFとなる可能性については、現在の状況ではまだわかりません。これまで申請されたビットコインETFは、すべて否決されています。(2018年12月時点)

2017年3月には、仮想通貨で億り人になったウィンクルボス兄弟が上場申請をしましたが、否決されています。

2018年8月22日には、投資会社プロシェアーズ、ディレクシオン、グラナイトシェアーズが申請していた9つのビットコインETFが否決されています。

この決定について米国証券取引委員会は再審査すると発表していますが、検討する期間については公表されていません。

残りはシカゴオプション取引所のみ

現在、上場申請をした中で残っているのはシカゴオプション取引所のみで、承認される見込みがあるという意見が多くなっています。しかし、その結果は2019年2月27日まで延期することが発表されているため、どういう結果が出るか発表が待たれます。

まとめ

今回はビットコインETFについて解説してきました。ビットコインがETFとなれば、仮想通貨業界にとっては大きなニュースになることでしょう。また、ETFとなれば「金融商品」の1つとして認められるため、信頼度が高くなり取引量が増加することも期待できるかもしれません。

現在の状況ではETFが承認されるかどうかは不明ですが価格変動にも影響を与えるかもしれないと言われているため、最新のニュースに注目することをおすすめします。

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